「行政法」は日常生活にもっとも関わりのある法律です。こんな「行政法」について、最もわかりやすく解説する方法は、理論や条文から解説するのではなく、生活している中でおこる身近な出来事、事例から解説することです。このように身近な出来事、事例から「行政法」について解説されている一冊として、この記事では
教養としての「行政法」入門 [ 服部 真和 ]
を紹介します。
簡単な紹介
日本の法律の9割を占め、身近な生活に最も影響を与えている行政法(道交法、都市計画法、食品衛生法など)は、国や地方自治体(都道府県)が、法律に基づき社会を形づくるために必要なルールを定めた法律(個別法)の総称をいいます。ですから「行政法」という法律条文を探しても、目にすることは絶対にありません。そして、行政法は社会に起きうる諸問題を予防する側面が強い法律です。言い換えると行政法の目的は国民(住民)の権利利益の保護と社会の秩序や安定・維持を実現することです。そして、行政法に属する道交法等の法律(個別法)は、前述の行政法の目的を実現するための行政法というシステムの一部にあたります。この本では、こういった法律(個別法)が行政法の目的を実現するのにどういった役割を果たしているのか等、「理論や条文からの解説」をせず、コロナ給付金や車の免停処分等、「行政法を取り巻く身近な出来事、事例」から解説しているのが、他の行政法入門書とは異なる特徴です。資格・公務員受験生、法学部生、法務部、総務部など広範囲の方が対象にされてる本です。元地方公務員である私個人的には、特に現公務員の人、公務員になることを目指している人に読んでほしい一冊だど感じました。給付金や空き家、公園に関する業務等、「行政活動の現場」からのアプローチで行政法の説明がされているため、現場に詳しい人が特に理解しやすい内容でした。仕事に対する考え方が変わり、確実に仕事の役に立ちます。ぜひ読んでみてください。
こんな人におすすめ
・士業や行政職員といった行政活動に直接関わる人
・行政法を学ぶ法学部生や資格試験受験生、企業の経営者や法務部、総務部の人
・現在の日本の政治に不安を感じていてその原因を知りたい人
本から学べること
・行政法の仕組みや考え方
・行政法を理解することによる仕事やビジネスへのメリット
・時代の変化(AI、メタバース等の普及等)に、行政法がどのように変化していくか予測する力
本の特徴
・身近な事例(メルカリ、ストーカー等)から行政法の目的や法律(個別法)の役割を学べる
・図を用いた解説や具体例が多く記載されており法律初学者でも理解しやすい
・難しい法律用語が用いられていない
最後に一言
現公務員の人、公務員になることを目指している人へ本当におすすめの一冊です。必ず仕事の役に立ちます。
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